スケールを基にして音を積み重ねて作られるコードを、ダイアトニックコードと言います。ダイアトニックコードはスケールから作っていくので、先ずはド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドのCメジャースケールで、ダイアトニックコードの基本を考えていきましょう。

ダイアトニックスケール

Cメジャースケールの全音と半音(ピアノ)
Cメジャースケールの全音と半音のピアノ図

全音と半音

ピアノ等の白いキーを白鍵(はっけん)、黒いキーを黒鍵(こっけん)と言います。白鍵のC音とD音は隣り合っていますが間に黒鍵があるので、これは全音(ぜんおん)という音程です。同じく白鍵のE音とF音も隣り合っていますが、これは間に黒鍵がないので、半音(はんおん)という音程です。

ダイアトニックスケールの条件

上記はCメジャースケールの1オクターブですが、この1オクターブ内に全音が5つと半音が2つあれば、それをダイアトニックスケールと言います。その条件を満たしていれば、全音半音の順番がどうであれ、どのようなスケールもダイアトニックスケールと言えます。

ダイアトニックスケールから作る

このダイアトニックスケールを寄せ集めて作られるのが、次から見ていくダイアトニックコードです。

ダイアトニックコード

Cメジャースケール(ダイアトニックスケール)
Cメジャースケール(ダイアトニックスケール)のTAB譜面

コードの音になる

上記はCメジャースケールを、TAB譜面では3弦のみで表しています。C音から順に番号が振ってありますが、この1音ずつが根音(こんおん)というコードの最低音になったり、その根音の上に積み重ねられる音になります。その積み重ね方には一応の決まりがあり、それは次のようになります。

根音はルート

根音を英語読みでルートと言い、ポピュラー音楽ではルートの方が多く使われています。

トライアドコード(Cメジャーキー)
トライアドコード(Cメジャーキー)のTAB譜面

トライアドコードは三和音

Cメジャースケールの1音ずつを根音にして、音を2つ積み重ねています。根音も含めると「135」や「246」というように、根音から1音ずつ飛び石で音を重ねるのが、コードの基本だと思ってください。これら三和音をトライアドコードと言います。コードの呼び方も見ておきましょう。

  • C(シー・メジャー)
  • Dm(ディー・マイナー)
  • Em(イー・マイナー)
  • F(エフ・メジャー)
  • G(ジー・メジャー)
  • Am(エー・マイナー)
  • Bm(♭5)(ビー・マイナー・フラット・ファイブ)
テトラッドコード(Cメジャーキー)
トライアドコード(Cメジャーキー)のTAB譜面

テトラッドコードは四和音

同じくCメジャースケールを基にしたダイアトニックコードですが、今度は四和音という意味のテトラッドコードです。テトラッドコードも「1357」や「2461」というように、根音から1音ずつ飛ばして重ねていきます。コード名は以下の通りです。

  • CM7(シー・メジャー・セブンス)
  • Dm7(ディー・マイナー・セブンス)
  • Em7(イー・マイナー・セブンス)
  • FM7(エフ・メジャー・セブンス)
  • G7(ジー・セブンス)
  • Am7(エー・マイナー・セブンス)
  • Bm7(♭5)(ビー・マイナー・セブンス・フラット・ファイブ)
Cメジャーキーのダイアトニックコード
Cメジャーキーのダイアトニックコード表

五和音や六和音もある

上記はCメジャースケールから作られる、三和音と四和音のダイアトニックコードですが、更に音が積み重なった五和音や六和音のコードもあります。しかし一先ず、ダイアトニックコードは三和音と四和音を基本に思っておくと良いでしょう。

マイナーコードもあるのは?

メジャースケールから作ったのに、何故マイナーコードも含まれるのか、感覚的には変な感じもします。これは音の積み重なり方に関係してきており、音程についての勉強をしないと詳しく分かりません。それは次のページで説明しています。

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このページのまとめ
  • ダイアトニックスケールは全音が5つと半音が2つ。
  • ダイアトニックコードはダイアトニックスケールから作られる。
  • ダイアトニックコードは三和音と四和音が基本。