押弦(おうげん)とは音楽の専門用語で、弦を押さえる事を意味します。ベースの教則本などには、音符やTAB譜の近くに、押弦の指示がされている場合も多いです。押弦と同じような意味に運指(うんし)、という音楽用語もあります。押弦と運指についての、基本的な事を見ていきましょう。
押弦の番号と文字

押弦の番号はTABと混同
押弦の指示が数字の場合、人差し指が1で、中指が2で、薬指が3で、小指が4、という番号になります。番号による押弦の指示は、昔からあるスタイルですが、初心者はTAB譜面の数字と混同する事もあり、ややこしく思えてしまうかもしれません。

押弦の文字はシンプル
押弦の指示が文字の場合、人差し指は人、中指は中、薬指は薬、小指は小というように、指の頭文字で表す事が多いです。シンプルで分かり易く、初心者にも好まれると思います。このサイトでも押弦の指示は、文字で記しています。

押弦の指示の見方
1小節目の最初は3弦3フレットで、これを人差し指で押さえるという指示です。次の音も3弦3フレットなので、押弦の指示は省略されています。次は2弦5フレットを、小指で押さえるという指示です。2小節目は運指の指示が人差し指だけですが、移動させて押弦していくという具合です。

押弦は指示は違ってくる
先程と同じ2小節ですが、1小節目の2弦5フレットを、薬指で押弦しています。手の大きい人なら小指よりも、薬指で押弦した方が、運指を取り易い事もあります。同じ譜面でも運指が違ってくるのは、手の大きさだけと限りませんが、小指で押弦しても薬指で押弦しても、もちろん間違いではありません。

異弦同音で運指も変化
最後も同じフレーズの2小節ですが、異弦同音(いげんどうおん)を利用して、1弦0フレットを弾いています。これにより、2小節目が指を移動させる事なく、運指できるようになります。このように、異弦同音などでTAB譜面を変える事によっても、運指は変化していきます。
押弦の指示は絶対ではない
初心者の内であるなら、押弦の指示に従っていくのが無難ですが、ある程度の運指押弦パターンが、自分の中で作られているなら、使いたい指を優先させてやりましょう。

- 押弦の指示は番号か文字のどちらか。
- 押弦の指示は同じフレーズでも違う事もある。
- 押弦の指示は絶対的ではない。