チューニングとは楽器を基準的な音に合わせる、という作業です。先ずはチューナーという機械を使い、エレキベースを基本の音に合わせる、というのを知りましょう。チューニングのポイントや、変則的なチューニングもあるので、それらも合わせて見ていきましょう。
チューニングの種類

E・A・D・G
4弦0フレットをE(ミ)、3弦0フレットをA(ラ)、2弦0フレットをD(レ)、1弦0フレットをG(ソ)、に合わせるのが通常で、これをレギュラーチューニングと言います。譜面などに何の指示もなければ、この開放弦をE・A・D・Gに合わせて演奏する、というのを覚えておきましょう。
チューニングは調弦
チューニングを日本式では調弦(ちょうげん)と言うので、覚えておきましょう。

E♭・A♭・D♭・G♭
レギュラーチューニングから全てを半音下げると、ハーフステップダウンチューニングになります。ボーカルのキーに合わせる為や、レギュラーチューニングより、テンション(弦の張り具合)が下がっているので、柔らかい音が欲しい時にも使用されます。名称のステップは、省略される事も多いです。
チューニング方法は?
最近のチューナーは、半音下げチューニングに対応していますが、各1フレット目を押さえて、通常のチューニングをすると、ハーフダウンチューニングにもなります。

D・A・D・G
レギュラーチューニングから、4弦だけを全音下げたのが、ドロップDチューニングです。音の厚みや重さが増すので、ハードなロックやコアなどの、激しい曲で使われる事が多いでしょう。4弦と2弦の音名がDですが、これはオクターブの関係に当たります。
弦のゲージを上げる
ドロップDチューニングは、弦のテンションが下がります。そうすると弦が緩むので、それを解消するため、4弦だけ弦のゲージ(太さ)を、上げるベーシストも多いです。
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レギュラーチューニング -
ハーフステップダウンチューニング -
ドロップDチューニング
変則チューニングも色々
❷や❸の他にも、全ての弦を全音下げるホールダウンチューニング、4弦だけ全音2つ分下げるドロップCチューニング、コード弾きに適したオープンチューニング、音を高くするアップチューニングなど、変則チューニングにも色々あります。しかし先ずは❶の、レギュラーチューニングを確実に覚えましょう。
変則チューニングはネックに負担?
レギュラーチューニングの時が、ネックとテンションが最もバランス良く、釣り合っている状態とされます。なので、変則チューニングはバランスが崩れ、ネックに負担が懸かるため、変則チューニングは極力避けるべき、という人も居ます。
チューナーの種類

接続式チューナーは安心確実
エレキベースとチューナーを、シールド(電気コード)で繋いで、チューニングするタイプです。最も確実なチューナーで、先ずはこの接続式チューナーを使い、チューニングする事を推奨します。

クリップ式チューナーは便利
クリップ式チューナーは、エレキベースのヘッドに挟み、弾いた弦の振動で、チューニングするタイプです。シールドを抜き差しする必要がないので、簡単にチューニングが出来て便利です。

音叉は耳が頼りのチューナー
音叉(おんさ)を軽く叩くと音が出るので、弦を音叉と同じ音に合わせます。当然、自分の耳が頼りのチューニングになるので、音楽経験のない人が、最初から使う事は先ずありません。
ストロボチューナーは高性能
半音を1000分の1という、細かい単位で計算するのがストロボチューナーです。私もピーターソンとソニックリサーチ、という会社のものを使用していますが、かなり重宝しています。しかし、値段もそれなりにするので、最初からは必要ないでしょう。
チューニングのポイント

チューニングのコツetc.
チューナーを使ったチューニング自体は、何も難しい事ではありません。弦を弾いてペグを回し、メーターを真ん中に合わせてやります。しかし、チューニングにもコツなど、注意するポイントが幾つかあるので、それらにも気を配れるようにしてやると、よりよいチューニングが作れます。
- 弦を弾く強さ
指でもピックでも弦を弾く強さは、自然な強さが良いでしょう。リラックスして弾く時の、強すぎず弱すぎずの、丁度な強さが理想的です。
- ノブについて
ボリュームコントロールノブは、最大にしましょう。他のコントロールノブも最大にするか、プラスマイナスのあるノブなら、フラットに合わせてチューニングしましょう。
- 弦の共鳴を防ぐ
例えば、3弦をチューニングしているとします。他の4・2・1弦は3弦の振動に釣られ震え、弦の共鳴(きょうめい)が起こります。それがチューニングに大きく影響する、という事はありませんが、チューニングに関係ない弦は、手を触れて弦の共鳴を防いでおきましょう。
- ペグの回し方
ペグを回し過ぎて、チューニングが高くなりすぎた場合は、ペグを緩めてやり直しましょう。ペグを緩めながらのチューニングは、音が狂いやすい傾向にあります。チューニングはペグを締めながら合わす、という風に覚えておきましょう。
- テンションは張力
弦が張られる力の事を、張力(ちょうりょく)やテンションと言い、ネックには相当な力がかかっています。正確なチューニングをしたと思っても、テンションの影響で、全体的なチューニングが、微妙に狂う事もよくあります。
- 張り替えたての弦
張り替えたばかりの弦は、テンションにより急激に伸ばされ、激しくチューニングが狂います。時間が経つにつれ、弦の伸びも緩やかになりますが、弦を張り替えて1週間ほどは、音が直ぐに狂ってしまうので、繰り返しのチューニングを心がけましょう。
- チューニングは小まめに
弦を張り替えて1週間ほど経過したなら、チューニングも安定してきます。しかし、チューニングは温度や湿度はもちろん、演奏するだけでも狂います。なので、チューニングは小豆に行う、という癖をつけておくと良いでしょう。

- チューニングは4弦から「E・A・D・G」が基本。
- チューナーはチューニングの必須アイテム。
- チューニングのポイントを押さえておく。