指で弦を弾き音を出す弾き方を、ツーフィンガー(指弾き)と言います。ワン・スリー・フォーでも指弾きですが、大抵は2本の指を使い、使う指にも決まりはありませんが、人差し指と中指を使うのが、最も一般的なフィンガリングです。ツーフィンガー奏法の、基本事項を見ていきましょう。
弦を弾く位置と爪

弦は指の腹で弾くのが基本
私が初心者の方に教える時ですが、しっかりした音を出して欲しいので、弦は指の腹で弾くようにする、という事を言います。大きな力は必要ありませんが、指の腹で弦をとらえて弾く、という感覚を掴んでやりましょう。
指先で弾くのも良い
弦を指先で弾く、というのも間違いではありません。特に速いフレーズを弾く時などは、指先で弦を撫でるようにして、弾いた方が良いでしょう。指の腹と指先を、使い分けられるのがベターです。

ベーシストは深爪が普通
ツーファインガー奏法では爪が少しでも長いと、弦に当たってしまいます。私の場合ですが、爪側から見て、指先が少し見える程度で整えています。指弾きベーシストは深爪が普通ですが、深爪にし過ぎてしまうと、弦を弾く時に痛くなるので、注意も必要です。
爪やすりがお勧め
爪切りでも十分なのですが、爪は爪やすりで整えた方が安全です。恐らく気分的なものですが、私は爪やすりの方がベースの音も、良いような気もしています。
人差し指と中指の記号
英語で人差し指をIndex Finger(インデックス・フィンガー)、中指をMiddle Finger(ミドル・フィンガー)と言います。それぞれの頭文字を取って、人差し指を「I」、中指を「M」と表し、ツーフィンガー奏法の練習時に、指示されている事もあります。
アポヤンド
-
1弦を指でとらえて -
2弦で指を止める
アポヤンドは力強い音
❶は1弦を人差し指でとらえ、弾く直前の画像です。1弦を弾き終えたら❷のように、人差し指を2弦でピタリと止めてやります。こういった弾き方をアポヤンドと言い、アポヤンドは力強い音が出せる奏法です。ツーフィンガー奏法では、アポヤンドが最も使用されているでしょう。
アポヤンドのコツ
先ず、指の第一関節は指先に近い方で、第二関節は根元に近い方です。1弦を弾き終え、アポヤンドで指を止めている、❷の画像を見てください。指の第一関節は真っ直ぐに伸び、第二関節が少し曲がっています。自然なアポヤンドが出来ていない人は、第一関節も曲げてしまう事が多いです。
交互のアポヤンドに挑戦
人差し指と中指の、片方ずつのアポヤンドが出来たら、両方を交互にアポヤンドしてみてください。それがツーフィンガー奏法の、基本的なフィンガリングです。
-
4弦を指でとらえ -
親指で指を止めている
4弦を弾き終えた場合は?
1弦を弾き終えたら2弦で、2弦を弾き終えたら3弦で、3弦を弾き終えたら4弦で、アポヤンドします。問題は4弦を弾き終えた場合ですが、空を切っても良いですし、❹の画像のように、親指に軽く預けるような感覚で、アポヤンドのフィンガリングにしても良いです。
アルアイレとは?
先程も少し触れましたが、弦を弾いた指が空を切る状態をアルアイレ、と言います。アルアイレは和音を作るのに適した奏法で、人差し指と中指に加え、親指や薬指なども使い弦を弾く、主にはクラシックギタリストがやる、フィンガーピッキングに似てくるでしょう。
アルアイレ向きの音楽
アルアイレはソロベーシストや、バンドでも静かめな曲が多いベーシストが、好んで使っているかと思います。それらに当てはまらないなら、先ずはアポヤンドから、習得していくと良いでしょう。

- 弦を弾く指の位置は、先ず指の腹が良いと思う。
- ツーフィンガー奏法の爪は、弦に当たらないよう整える。
- 初心者はアルアイレより、アポヤンドの習得を勧める。