プリング・オフというテクニックは、丁度ハンマリング・オンの逆のような運指で出す音です。ハンマリング・オンは弦を叩くのがポイントでしたが、プリング・オフは弦を引っかくのがポイントです。プリング・オフはハンマリング・オンと、合わせて使われることも非常に多いです。

プリング・オフ

  • 1弦2フレットを中指で押弦
    1弦2フレットを中指で押弦の画像
  • 中指を引っかくように離す
    中指を引っかくように離す画像

プリング・オフのポイント

①は1弦2フレットを中指で押弦しています。この時にプリング・オフの準備として、1弦1フレットを人差し指で押弦しておきます。1弦2フレットの音を出したら音が消えぬ内に、②のように中指を離してやりますが、下の方向へ引っかくようにして離すのがプリング・オフのポイントです。

プリング・オフは略す

正確にプリング・オフと言われる事は少なく、プリングやプリ等と略される場合がほとんどでしょう。

ピッキングとプリング①
ピッキングとプリング①の小節

プリングの記号

プリングの記号はpと表す場合が多いでしょう。が指やピックで出す音で、がプリングで出す音になります。プリングで使う指は、フレットに応じて使い分けましょう。

ピッキングとプリング②
ピッキングとプリング②の小節

プリングの連続

今度は最初の3弦5フレットだけ指やピックで音を出し、後の4・3・0フレットはプリングで音を出します。最後の0フレットへのプリングも、よくある事なので練習しておきましょう。

プリングだけで音を鳴らす

最初の3弦5フレットをピッキングせず、プリングだけで3弦4フレットからの音を鳴らす、というのもプリングの良い練習になります。

プリング・オフの練習

大きな譜面を開く
プリング・オフの練習ベースライン①
プリング・オフの練習ベースライン①8小節

慣れない指でもプリング

プリングし易い指の組み合わせは、小指・薬指・中指から人差し指だと思います。最初はそれで良いですが、プリングに慣れてきたら他の指でも練習しておきましょう。例えば上記1小節目の運指を変えるなら、小指から薬指のプリング等が考えられます。

大きな譜面を開く
プリング・オフの練習ベースライン②
プリング・オフの練習ベースライン②8小節

ハンマリングとプリング

プリングはハンマリングと合わせて運指する事も多く、よく見られるのがhの後に続くpです。この間にピッキングするのは最初の1回だけで、後はハンマリングとプリングで音を出すわけです。

トリルの記号とトリルの演奏方法
トリルの記号とトリルの演奏方法の2小節

トリルはハンマリングとプリング

ハンマリングとプリングを素早く繰り返す事を、トリル奏法と言いtrで表されます。速度は演奏者の自由なので、上記で示す16分音符以外でもOKです。全音でトリルされる事もありますが、それはスケールにより違います。また、トリルは元の音で終わるのが正しいので、右の小節は間違っています。

スライドでもトリル

大抵のトリルはハンマリングとプリングですが、スライドアップとスライドダウンでもトリルは可能です。因みに、スライドのトリルはマーカス・ミラーがよくやるのを見ます。

記事終了
このページのまとめ
  • プリング・オフは弦を指でひっかくようにして鳴らす。
  • プリングだけでも音が出せるようにすると良い。
  • プリングはハンマリングと合わせて使う事もしばしば。