音程(おんてい)とは音と音の距離を表す言葉で、オクターブも一定の音程を表す言葉です。半音(はんおん)というのも音程の一つで、最も短い音程だと思ってください。先ずはその半音という音程を指板上で知り、次にオクターブの音程を考え、オクターブポジションを把握しておきましょう。

半音とオクターブ

  • 半音0個
    半音0個の指板図
  • 半音1個
    半音1個の指板図
  • 半音2個
    半音2個の指板図
  • 半音3個
    半音3個の指板図

半音はフレット1つ分

⓿の3弦3フレットのCを起点として、❶の3弦4フレットのC#が半音1個、❷の3弦5フレットのDが半音2個、❸の3弦6フレットのD#が半音3個、という具合で、つまり半音はフレット1つ分を意味します。

  • 3弦の3フレットから15フレットのC
    3弦の3フレットから15フレットのCの指板図
  • 2弦の1フレットから13フレットのE
    2弦の1フレットから13フレットのE♭の指板図
  • 4弦の2フレットから14フレットのF#
    4弦の2フレットから14フレットのF♯の指板図
  • 1弦の0フレットから12フレットのG
    1弦の0フレットから12フレットのGの指板図

オクターブは半音12個

❹の3弦3フレットのCを起点とすると、半音12個先の15フレット目が、オクターブという音程です。❺❻❼も同様に、オクターブは半音12個で作られ、オクターブ同士の音名は同じになります。

  • Cのオクターブ
    Cのオクターブのピアノ図
  • Eのオクターブ
    E♭のオクターブのピアノ図
  • F#のオクターブ
    F♯のオクターブのピアノ図
  • Gのオクターブ
    Gのオクターブのピアノ図

十二音音階が基本

ピアノのオクターブも、白いキーと黒いキーを介して、半音12個で作られます。大抵の楽器は半音12個でオクターブ、という仕様になっており、それを十二音音階(じゅうにおんおんかい)と言います。

オクターブポジション

  • Cの3弦上のオクターブポジション
    Cの3弦上のオクターブポジションの指板図
  • Cの3弦と1弦のオクターブポジション
    Cの3弦と1弦のオクターブポジションの指板図

弾き易いオクターブポジション

❶は3弦の3フレットから15フレットの、同弦上のオクターブポジションです。しかし、これでは弾くのに適さないので、異弦同音(いげんどうおん)で❷にした、オクターブポジションで弾くのが通常です。そして、このオクターブポジションは、フレットや弦が変わっても、次のように距離感が同じです。

  • 3弦と1弦のオクターブポジション
    3弦と1弦のオクターブポジションの指板図
  • 4弦と2弦のオクターブポジション
    4弦と2弦のオクターブポジションの指板図

オクターブポジションの距離感

や#の付く音名は省いていますが、❸が3弦と1弦のオクターブポジション、❹が4弦と2弦のオクターブポジションで、矢印でも示す距離感を、オクターブポジションと覚えてしまいましょう。

  • 4弦0フレットEからのオクターブポジション
    4弦0フレットEからのオクターブポジションの指板図
  • 3弦0フレットAからのオクターブポジション
    3弦0フレットAからのオクターブポジションの指板図
  • 2弦0フレットDからの異弦同音とオクターブポジション
    2弦0フレットDからの異弦同音とオクターブポジションの指板図
  • 1弦0フレットGからの異弦同音とオクターブポジション
    1弦0フレットGからの異弦同音とオクターブポジションの指板図

開放弦からのオクターブ

弦楽器は開放弦を利用する事が多いです。❺を例に挙げると、4弦0フレットからのオクターブは、先程の通りだと、2弦2フレットになりますが、3弦7フレットで弾く事も多いです。❻❼❽の開放弦からの、異弦同音とオクターブのフレットも、確認しておきましょう。

指とピックのフィンガリング

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オクターブのフレーズ
オクターブのフレーズ4小節

指弾きとピック弾き

有名なオクターブのフレーズです。指弾きなら人差し指と、中指がこんがらがったり、ピック弾きなら空振りしたりと、オクターブのフィンガリングも、なかなか難しいものです。そこで次のような指とピックの、フィンガリング練習があるので、試してみてください。

  • 人差し指スタートのオクターブフィンガリング練習
    人差し指スタートのオクターブフィンガリング練習2小節
  • 中指スタートのオクターブフィンガリング練習
    中指スタートのオクターブフィンガリング練習2小節

オルタネイトで弾く

先ずは指弾きですが、上記のオクターブフレーズを、人差し指と中指を順番に使う、オルタネイトを守って弾いてください。人差し指スタートの❶が弾けたら、中指スタートの❷も弾いてみましょう。利き指の癖がある人は、それの矯正にもなる練習です。

  • ダウンピッキングスタートのオクターブフィンガリング練習
    ダウンピッキングスタートのオクターブフィンガリング練習2小節
  • アップピッキングスタートのオクターブフィンガリング練習
    アップピッキングスタートのオクターブフィンガリング練習2小節
  • オクターブ上をアップピッキングで弾くフィンガリング練習
    オクターブ上をアップピッキングで弾くフィンガリング練習2小節
  • ダウンピッキングのみで弾くオクターブフィンガリング練習
    ダウンピッキングのみで弾くオクターブフィンガリング練習2小節

ピックを自由に扱える

次はピック弾きですが、ダウンとアップを交互に繰り返す、❸と❹のオルタネイトに加え、オクターブ上をアップで弾く❺、全てダウンで弾く❻など、色んなパターンが考えられます。要はピックを自由に扱える、という練習だと思ってください。

オクターブ奏法の練習

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オクターブ奏法の練習ベースライン①
オクターブ奏法の練習ベースライン①の8小節

薬指の押弦でもOK

オクターブポジションを押弦する時、多くの人は人差し指と、小指になると思います。しかし、手の大きい人は小指より、薬指の方が押弦し易いでしょう。6小節目の2弦5フレット※は、1弦0フレットにしても良いので、弾き易いオクターブポジションで弾きましょう。

オクターブ奏法を弾き比べる

主に4弦と3弦の、開放弦からのオクターブ奏法です。❶と❷は全く同じフレーズですが、オクターブポジションを、異弦同音で変えています。どちらが弾き易いかは、ベーシストによると思うので、弾き比べをしてみて、自分のフィンガリングに合う方、又はミックスしたTABにするのも有りです。

記事終了
このページのまとめ
  • 半音が12個でオクターブになる。
  • オクターブポジションは一定の距離感。
  • 開放弦からのオクターブも把握しておく。